王女の代わりに略奪された天才起業家 Never Resist a Sheikh
Jackie Ashendenの「Never Resist a Sheikh」にハマりました。
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〜ネタバレあります〜
またまた「こんなことってあり得る?!」という状況から始まるアラブが舞台のロマンスです。
男女の恋愛だけではなく、難しい親との関係や家族を亡くした心の傷が繊細に描かれています。
主人公のフェリシティは24歳にして博士号を持ち、自身が設立したベンチャー企業を経営する天才。
中東のアル・ハラという国に、インターネットを普及させるためのソフトウェアの売り込みにやって来ました。
プレゼン会場へと車で向かう途中、
ローブをまとい拳銃を持った謎の集団に捕らえられ、見たこともない国に連れて行かれます。
そこは、まだ中世の伝統が息づいているようなアル・シャクラ。
花嫁を略奪するという風習が残っています。
と言っても、略奪は花嫁の同意がある場合だとか。
彼女をさらった男は、アル・シャクラの王ザキールでした。
アル・ハラの王子と婚約させられた王女・サフィラを奪還するためにSUVを襲撃したところ、乗っていたのはフェリシティだった。
顔を見られてしまった王は、事実を隠蔽するためにフェリシティを自国へ連れて帰ります。
彼女の知性と外見の可憐さに似合わないタフな精神に魅了されたザキール。
フェリシティを花嫁にすることを決意します。
もちろん、フェリシティは猛反発。
なんとか脱出しようと試みるのですが・・・
ザキールの城で暮らすことになったフェリシティ。
好きになってはいけないと思いつつ、共に過ごすうちにザキールに惹かれていきます。
ザキールは暴力的な独裁者ではなく、実際は優しくて芯の通った男でした。
しかし、アル・シャクラは古風な伝統の国。
貴族たちは、よそ者のフェリシティを花嫁として受け入れようとはしません。
お披露目の席で彼女の前に「贈り物」と称して置かれていくのは石ころや価値のない硬貨ばかり。
挙句の果てに、ザキールの政敵フェイザルからワインをぶっかけられます。
その場に駆けつけたザキールは激怒。
フェイザルはフェリシティがワインをこぼしたのだと責めますが、
ザキールは聞く耳を持たず、フェリシティを連れてその場から去ります。
彼女のことを一瞬たりとも疑わないザキールに驚くフェリシティ。
それは彼女の両親とは真逆の行動でした。
父親はフェリシティが女の子であることに不満を感じています。
母親は、父親との仲がうまく行かなくなった原因はフェリシティだと言って彼女を責めました。
ザキールの城に連れ去られてから最初に外部とのコンタクトを許された時も両親には電話をしなかったフェリシティ。
一方のザキールも、残酷な形で兄夫婦を失うという過去を背負っていました。
兄の悲劇を繰り返さないために、自らを戒め強靭であろうとするザキール。
その彼の心の壁を打ち破ったのがフェリシティでした。