「窮鼠の契り-偽りのΩ-」のあらすじと感想
最近少女漫画はあまり読んでいなかったのですが、白石ユキ先生の「窮鼠の契り―偽りのΩ―」にハマりました。
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ヒーローが狐の獣人というちょっと変わったお話で、恋愛ありスリリングな展開ありのファンタジーです。
読んでいてすっごくドキドキする。
大好きな作品なので、あらすじと感想を書きたいと思います。
〜~〜ご注意ください。ネタバレあります~~〜
狐の青年に助けられる
物語の舞台は、種族によってカーストが決まる世界。
そのなかでも、最底辺に属する鼠(ヒト型)の少女が主人公。名前は彩葉(いろは)。
最初、登場シーンの彩葉は傷だらけでみすぼらしい身なりをしているけれど、凛とした美しい少女です。
彼女が人身売買場に囚われ、男に襲われそうになる緊迫したシーンから物語が始まります。
強い相手にも果敢に抵抗する彩葉ですが、薬を打たれて動けなくなってしまう・・・!
そこに現れて彼女の窮地を救ったのは、美しい狐の青年・八雲(やくも)。カースト上位に属するケモノ型です。
牢屋で気を失ってしまった彩葉が目を覚ますと、そこは八雲が経営する宿屋・狐牢館でした。
これからは自分が主人だ、と八雲に言われた彩葉。自分が奴隷にさせられたのだ、と思い込みます。
八雲は歯に衣着せぬ物言いをしますが、鼠である彩葉にも分け隔てなく接し、彼女に綺麗な服を着せて食事を振る舞う。
隙を見て脱出しようとする彩葉ですが、逃げる途中で、泣いている少女を助けているうちに大切な薬が切れて倒れてしまいます。
そこに現れた八雲は「お願いします八雲様」と言えば薬を渡してやる、と言います。
そんな状況でもあくまでも毅然とした態度を貫く彩葉に、八雲は心惹かれた様子。
彩葉の口に薬を入れてあげると、毛先が黒く染まってきていた彼女の髪が純白に変わっていきます。
ベールのようなその様子に、八雲は彩葉のことを「俺の花嫁さん」と呼ぶのでした。
八雲に次第に心を開いていく彩葉
この物語のドキドキするところは、最初は八雲に反発していた彩葉が、彼にだんだん惹かれてく過程です。
大好きなシーンがあります。
大切な薬を取り戻すために、八雲にマフィン(しびれ作用のある実の皮を使っている)を食べさせようとする彩葉。
しかし、八雲は何かを察して、しびれ作用ありのマフィンとそうでないものをすり替えます。
結果、自分が痺れて倒れてしまった彩葉・・・ピンチに陥りますが、突如八雲が苦しみ出し、倒れてしまいます。彼の首にはアザが浮き出ている。
これはチャンス!といったんは逃げ出そうとした彩葉ですが、苦しそうな様子の彼を放っておけない。薬草を摘んで鎮痛剤を作り始めます。
意識を取り戻した八雲は、苦しんでいる人を放っておくのが嫌だ、と言う彩葉に心を動かされた様子。
鎮痛剤は効かないので、代わりに撫でて欲しいと頼みます。
彩葉は手が荒れているから、と躊躇しますが・・・
八雲は彼女の手を取って、人を助けることができる彩葉の手が好きだ、と言います。
このシーン、告白みたいできゅんきゅんする!
彩葉のことを見る八雲の視線がすごく・・・優しい。
そのあと寝落ちしちゃう彩葉もかわいい。
二人の絆が深まっていくシーンなので、大好きです。
恋のライバルも出現
彩葉は最底辺カーストの鼠であることを理由にいじめられることが多いのですが、味方も現れます。
なかでも、狐牢館のコックをしている戒李(かいり)という青年は、彩葉のことがとても気になる様子・・・
困っている彩葉を助けてくれる存在なのですが、八雲は二人が仲良くしていることが面白くなさそう。
彩葉と戒李が二人で外出しようとしているところを止めに入り、彼女に他の男が寄り付かないようにマーキングします。
このシーンは、ヤキモチを焼いている八雲がめちゃくちゃかわいい!
ケモノ型なので、愛情表現が独特なところもまたかわいい。
スリリングな展開
この物語には、サスペンスやアクション要素も満載です。
八雲を毒で支配する右月という男が現れ、宿屋ではカニバリズムが行われているという話を耳にする彩葉。
彼女は自ら囮になり、事件を解決しようとするのですが・・・スリリングな展開が続いて目が離せません。
また、彩葉の抱えている秘密も少しずつ明らかになってきます!
今後の展開が気になる
3巻まで読み終わりましたが、彩葉と八雲の絆はますます深まってきていて、ここから二人の関係がどうなるのかとても気になります。
甘々な展開になるのでは・・・と期待する一方で、彩葉を狙う右月も動き出す様子。緊迫した展開になりそう。
彩葉のことを追っている戒李のことも気になる。彼女を巡って八雲と戒李の間で何か起きるのか?・・・とドキドキします。
「窮鼠の契り-偽りのΩ-」はキャラクターもストーリーも魅力的。
逆境にも負けない、優しくて強い彩葉がとにかくカッコいい。
一見冷酷なようで、実は優しい八雲のキャラクターもすごく好き。二人の掛け合いが微笑ましくて楽しいです。
ハラハラして、きゅんきゅんする恋愛モノが好きな方は、是非読んでみてください。おすすめです(^^)